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群青

鑑別所あがりの少年が、殺された少女の無念を晴らすべく街を這いまわる 工場排水と油によどんだ京浜運河のほとりに咲いた小さな恋。
ゆがんだ青春にめばえた恋は、少年の暗い心に一瞬の光明を投げつけた。
しかし、やがて起こった少女の惨殺事件。
彼女を殺したヤツはいったい誰なんだ…。
警察に追われながらも、少年の憑かれたような推理活動が開始されるが、その手には、鋭いナイフが光っていた…。
若者の異常な犯罪心理を描いたハードボイルド長篇作品。
●河野典生(こうの・てんせい)1935年1月高知県生まれ。
詩作、劇作のかたわら1960年『陽光の下、若者は死ぬ』でデビュー。
1964年『殺意という名の家畜』で推理作家協会賞を受賞。
日本のハードボイルド小説の先駆者となる。
幻想派SF小説、ジャズ小説など、多彩な執筆分野とジャズのフィーリングを持つ作家として特異な存在。




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