逃亡者
逃亡中の殺人犯が偶然から人の命を救うことに……人間の心の闇を描く問題作 渋谷のラブホテルで売春婦が殺害された。
鉈(なた)で頭部を一撃される残忍さだった。
北玉川署の刑事たちは、四年前に管内で起きた殺人事件と手口が同じことから、逃亡中の被疑者・有沢に疑惑の目を向ける。
有沢は幼い頃母に捨てられ、養父に育てられたが、暴力に耐えかね養父を殺害したのだ。
その有沢は、大分の母の墓前を訪れていたが、倒れている女を発見し助けることに…。
●龍一京(りゅう・いっきょう)1941年大分県生まれ。
元兵庫県警察、司法警察官として主に公安を担当する。
退職後、コンサルタント業等を経て、作家に転身。
著者の実体験をふんだんに織り込んだ、リアルな刑事の実態を描く警察小説を得意とする。
『偽装捜査』(光文社文庫)、『鬼刑事(デカ)謀殺痕』(祥伝社文庫)など著書多数。
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