わたしはここにいる、と呟く。
「さがす」をテーマに女性の深層心理を様々な角度から描く 確かなものが欲しかった。
絶対に自分を裏切らないものが…。
萌子は幼い頃、母親に捨てられたことが原因で、確かなものしか求めず、なにも信じられない大人になっていた。
そんなとき父親が亡くなった。
葬儀で再会した叔母から、母親の居場所を教えられ、萌子は戸惑う…。
どうか気づいて。
わたしを見つけて。
「さがす」をテーマに綴られた七つの物語。
●新津きよみ(にいつ・きよみ)1957年、長野県生まれ。
青山学院大学卒。
旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。
『夫以外』(実業之日本社文庫)、『帰郷 三世代警察医物語』(光文社文庫)など著書多数。
『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
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