孤独症の女
七つの家族のカタチ……最期は結局一人になる 弟夫婦の子供、翔が生まれたとき「あら、目元が由希によく似ているわね」と言ったのは由希の母親だった。
似ていたのは顔だけではなかった。
成長していく翔から、絵の才能を垣間見る由希。
画家になることが夢だった由希は、翔に絵の始動をするようになる。
次第にその思いは過剰なまでに強くなる。
しかし大きく育つ翔から、絵を描く時間が他のものに奪われていき、憤りを隠しきれない由希は…。
他六編、家族の繋がりを様々に描く珠玉の短篇集。
●新津きよみ(にいつ・きよみ)1957年、長野県生まれ。
青山学院大学卒。
旅行会社、商社のOLを経て、88年に作家デビュー。
『夫以外』(実業之日本社文庫)、『帰郷 三世代警察医物語』(光文社文庫)など著書多数。
『正当防衛』『匿名容疑者』『生死不明』『トライアングル』はテレビドラマ化、『ふたたびの加奈子』は『桜、ふたたびの加奈子』として映画化された。
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