灼熱の走路
ドン底から這い上がってきた日本人レーサーは、インディカー初勝利を目指して壮絶な闘いに挑む! 一九九五年一月、片桐はテスト走行も順調で、確かな手応えを感じていた。
ところが、そんな彼のもとに日本の阪神大震災のニュースが飛び込んでくる。
この地震で、共同オーナーの内海の工場が全焼、レースどころではなくなってしまった。
スポンサーがいなくてはレースに出場できない。
再び苦境に立たされた片桐に、ラグナセカ・レーシングスクールで一緒だったジョンがスポンサーを申し出てくれる。
ただし期間はインディ500まで。
テスト不足と後半戦以後の不安を抱えたまま、片桐はインディ500に全てを賭ける。
●菅谷 充(すがや・みつる)1950年静岡県富士市生まれ。
1971年『仮面ライダー』(原作・石ノ森章太郎)でマンガ家デビュー。
代表作に第28回小学館漫画賞受賞作となった『ゲームセンターあらし』『こんにちはマイコン』など。
1985年からパソコン通信を始め、87年よりNIFTY-Serveでモータースポーツ情報を発信するオートレーシング・フォーラムを主宰し、2004年には第1回モータースポーツ大賞を受賞。
1996?2008年まで、米国のインディカーシリーズとインディ500のテレビ解説も担当した。
1994年、菅谷充名義で小説の執筆活動を開始し、『漆黒の独立航空隊』(有楽出版社)で小説家デビュー。
以後、モータースポーツ小説、架空戦記小説を中心に60作以上を発表。
2011年、60歳で早稲田大学大学院人間科学研究科修士課程を修了し、2013年より京都精華大学マンガ学部教授。
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