夢幻惑星
異体……AB(alien-being)呼ばれる未知の存在が、地球各所にとりつき増殖を始めたのは、三年前のことだった。
当初、ひとつの‘領域’は、直径三十メートルに満たないものであったが、今では世界三百二十余個所で増殖をつづけ、次第に人間は生存圏を奪われはじめていた。
地球防衛軍少尉である矢島英夫は、領域から繰り出され、一瞬で人間世界のあらゆるものの姿を真似て変身する不定形体‘擬体(モドキ)’との戦闘中、追いつめられて、領域の中へと足を踏み入れた。
そこで彼を待っていたものは…? 長篇SFサスペンス。
●川又千秋(かわまた・ちあき)1948年、北海道小樽市生まれ。
作家、評論家。
慶應義塾大学文学部卒。
学生時代よりファン活動を始め、SF専門誌で評論を発表。
『火星人先史』で第12回星雲賞を、『幻詩狩り』で第5回日本SF大賞を受賞。
他に『ラバウル烈風空戦録』シリーズ(中央公論社)、『火星の白蛇伝説』(中央公論新社)、『翼に日の丸』(角川書店)など著書多数。
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