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雨の日の来訪者

初老の元流行作家・大林瑛介と、バイク旅行専門誌の青年編集者・一路恒平。
過去を引きずる二人のライダーは、旅先で立ち寄った美術館で、戦争絵画に出会う。
大林の父は、第二次大戦中、軍にとりいって、戦意高揚を目的とした戦争絵画を描くようになったという。
そして大林は、「これまで描いた絵のすべてを燃やしてしまいたい」という父の遺志に従って、絵を買い戻していた。
だが、旅に同行する一路は、その行動に違和感を覚えて…。
ミステリ長篇。
●斎藤純(さいとう・じゅん)小説家。
1957年、盛岡市生まれ。
FM岩手在職中の1988年『テニス、そして殺人者のタンゴ』でデビュー。
1994年『ル・ジタン』で第47回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。
2005年『銀輪の覇者』(早川ミステリ文庫)が「このミステリーがすごい!」のベスト5に選出される。
岩手町立石神の丘美術館芸術監督、岩手県立図書館運営協議委員などをつとめている。




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