和歌山殺人事件
小雨が降り込め始めた土曜日の昼下がり。
突然セーラー服姿の女子高生が男性を追い回し始めた。
男はそこにいた数人の男たちに助けを求めたものの、ついに少女に追いつかれ、その混乱の中、刺殺されてしまう。
だれもが少女が犯人と思ったが、少女は凶器を所持することが不可能な状況だったことが判明。
しかも衆人環視の中にもかかわらず、だれも犯行を目撃していなかった。
そして難航する捜査をあざ笑うかのように、今度は悪名高きワンマン市長が殺害されてしまった! 不可解な連続殺人の裏に秘められた驚愕の事実とは……。
美貌の推理作家・吉本紀子と警視庁広域捜査官・上島警部のコンビが活躍する旅情ミステリ小説。
●石川真介(いしかわ・しんすけ)1953年、福井県鯖江市生まれ。
東京大学法学部卒。
トヨタ自動車に40年間勤務。
1991年に『不連続線』で第2回鮎川哲也賞を受賞。
錯綜したストーリーと堅牢な構成、女性の数奇な運命と斬新な社会テーマ、丹念な現地取材に基づくローカル描写とグルメ、そして奇抜なアリバイ崩しの長編旅情ミステリーを得意にしている。
主人公は推理作家・吉本紀子と広域捜査官・上島警部。
作品は『女と愛とミステリー』(テレビ東京)、『木曜ミステリー』(テレビ朝日)でドラマ化。
福井ふるさと大使。
鯖江市ふるさと大使。
日本推理作家協会会員。
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