42.195
「東京グローバル・マラソンで2時間12分を切れ。
さもないと息子を殺す。
会社の人間には絶対にもらすな」……無名のマラソン選手・田村健一の長男が誘拐され、奇妙な脅迫状が届いた。
金銭の要求はいっさいない。
警視庁捜査一課特殊犯罪捜査一係の喜多川警部は推理を重ねるのだが決め手が見つからない。
犯人の目的はいったい何なのか? 子供の命は? 無情にもレースは進む。
焦る捜査陣をあざ笑うかのように、奇妙な誘拐事件はますます不可解な様相を見せはじめる……。
長篇本格推理。
●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。
早稲田大学第一文学部文芸専修卒。
同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。
在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。
印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。
第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。
ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
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