火星ラストソング
23世紀、赤茶けた火星の不毛の大地をさまよう〈ザ・スティール〉探索隊。
そのメンバーはすべて、社会的地位の低い‘日本人’だ。
一神教たちに隷属する彼らは、‘日本庁’の指示を受けて聖なる碑……〈ザ・スティール〉を探している。
その碑を発見できれば、‘日本人’のさまざまな汚名は雪がれ、失地は劇的に回復されるという。
だが、隊員たちの間では次第に不満が募ってくる。
劣悪な火星の生活環境、常にまとわりつく地球からの監視の目、不可解な状況のもとで起きた仲間の死亡事故……。
果たして探索隊は〈ザ・スティール〉を発見することができるのか? 幻想SF長篇作品。
電子オリジナル。
●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。
早稲田大学第一文学部文芸専修卒。
同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。
在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。
印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。
第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。
ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。
更新中です。しばらくお待ちください。