悶絶禅師
殺人を含む前科三犯の元極道・村井法源は、いまや家業を継いで禅寺住職の座に収まっている。
彼は特養老人ホームの完成を心待ちにしていた。
憧れの女性・神代彩果が病身の母親と共にやってくるからだ。
しかし、甘い夢は泡と消えた。
施工業者が倒産してしまい、建設費融資を当てにした素封家・浜本も三億円を持ったまま失踪中だった。
浜本の行方捜しを始めた法源は、彼が公共事業の口利屋・飯沢の借金保証人だったことを知る。
だが、その飯沢は大物政治家の元秘書を惨殺し、自らの命を絶っていた。
事件の背後には、公共事業に巣くう魍魎たちの影が。
法源はカネの匂いを嗅ぎつけた……。
痛快無比の娯楽アクション。
●広山義慶(ひろやま・よしのり)1935年大阪生まれ。
早稲田大学文学部仏文科卒業。
児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。
『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
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