綺羅の闇
業界の雄・山京証券が自主廃業という形で、百年の歴史を閉じた。
将来を嘱望されていた営業第一部の鹿村月道は、職を失い、恋人も去ってしまった。
怠惰な生活を送るある日、同期入社の水沢から電話をもらう。
世界最大手の銀行メリソン・ジャパン社の人事部長と面接するので、月道も履歴書を持って来い、という。
しかし水沢は消息を絶ち、メ社はそのような面接の予定はないと答えた。
そこに月道のよき上司であった島岡部長の自殺の報が……。
島岡にもメ社への再就職話があったという。
一営業部員にすぎなかった月道に忍び寄る不気味な影。
栄華を誇った金融証券業界の闇に蠢く恐るべく陰謀とは!? 長篇ミステリ・サスペンス。
●広山義慶(ひろやま・よしのり)1935年大阪生まれ。
早稲田大学文学部仏文科卒業。
児童文学、翻訳、TVドラマの脚本家を経て、1983年『夏回帰線』でデビュー。
『女喰い』シリーズ(祥伝社)、『無法戦士・雷神』シリーズ(光文社)などハード・バイオレンスを中心に著書多数。
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