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永遠に終わりから二番目の日

今日、目覚めたとき、雨が降っていたら、死ぬ。
日が沈むまでに、死ぬ。
わたしはそう心に決めていた。
終わりの日はまだ長い。
暮れるまでにはたっぷりと時間がある。
逝くには早すぎる。
それに、この雨の森は暗すぎる。
何の色もない。
ほぼ同じ速度で、だれもいない道をわたしは歩いた。
わたしはこうべを巡らし、森のほうを見た。
その中から声が響いたような気がした。
あの声だ。
「アナタハ、ダレデスカ?」……。
美しい文体と世界観で構成された幻想小説であり、かつて私家版として販売された幻の作品が電子書籍となって復刊!●倉阪鬼一郎(くらさか・きいちろう)1960年、三重県伊賀市生まれ。
早稲田大学第一文学部文芸専修卒。
同大学院文学研究科日本文学専攻博士課程前期中退。
在学中に幻想文学会に参加、1987年に短篇集『地底の鰐、天上の蛇』でデビュー。
印刷会社、校閲プロダクション勤務を経て、1998年より専業作家。
第3回世界バカミス☆アワード(2010年)、第4回攝津幸彦記念賞優秀賞(2018年)。
ホラー、ミステリー、幻想小説、近年は時代小説を多数発表、オリジナル著書数は170冊を超える。




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