渋谷アンダーグラウンド
渋谷スクランブル交差点で使用中のスマホに、同じ音楽が一斉に流れだした。
その頃、宮下公園では斬殺死体と、またもや’PIG’の血塗りの文字が発見される。
新米刑事の大貫仁は、先輩と共に連続殺人事件として捜査に踏み込んでいくが、その日は人気ロックバンドのゲリラ・ライブが渋谷で行われるという噂が流れており、熱に浮かされた若者たちが多数集結していた。
一方、これらの異常事態を追うフリーライターの磯部聡子は、ネット上で独自に裏ネタをとろうとするが、次第に事件に巻き込まれる。
なにかがおかしい、今夜の渋谷はどこかねじれている……八月の熱帯夜、渋谷一帯を襲う、十時間の恐怖のメロディーとは!? 島村匠名義で発表されたホラー長篇小説が大幅に加筆修正されて電子で復刊。
●佐野広実(さの・ひろみ)1961年横浜生まれ。
1999年第六回松本清張賞を『芳年冥府彷徨』(島村匠名義)で受賞。
2020年第六十六回江戸川乱歩賞を『わたしが消える』で受賞。
近作は『誰かがこの町で』(講談社)。
電子書籍封切作品に『ムッシュ・ジャポネ』『浮世絵鑑定談』『森嶋中良 御典医の次男坊』がある。
「新青年」研究会会員。
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