函館・立待岬の女
柴木俊子はすでに26歳。
売れない女優だったが、幸運はある日突然やってきた。
テレビドラマでの演技が、映画界の巨匠・神保監督の目に止まったのである。
だが、出演のため京都・太秦に赴いた俊子を待っていたのは、凄惨な放火殺人であった。
元大女優の付き人であり、今は歯科医の妻である道代が殺されたのを契機に、俊子は、14年前に起こったあるスキャンダルに巻き込まれていった……。
数奇な運命を辿る大女優と新進女優の葛藤を描く長篇ミステリ。
●斎藤澪(さいとう・みお)1944年、東京生まれ。
国学院大学文学部国文科卒業。
雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。
1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。
『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
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