賢者の陰謀 バイク記者事件メモ
東北でローカル紙の駐在記者となって五年、夜毎、利恵ママのスナックに通う峻(しゅん)のもとに、奇妙な話がもちこまれた。
老人グループのバス旅行で、走行中のバスの中から一人の老人が失踪、誰も出入りしなかったのは添乗員が確認しているという。
しかも消えた老人は、先に帰宅していた、と。
中古オートバイを駆って謎の究明に乗り出した峻だったが、そのバス旅行には次々と疑惑が……。
連作ミステリ四篇を収録。
*賢者の陰謀*UFOの来た夜*雪の底から子守唄*元気な死者●日下圭介(くさか・けいすけ)1940年和歌山県生まれ。
早稲田大学第一商学部卒。
1965年朝日新聞社に入社。
1975年『蝶たちは今…』で第21回江戸川乱歩賞を受賞。
1982年『鶯を呼ぶ少年』『木に登る犬』で日本推理作家協会賞・短編賞を受賞。
その後作家活動に専念し、『黄金機関車を狙え』などの近代史ミステリーで新境地を開く。
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