天保年間、中山道をゆく一人の男は、全ての記憶を失っていた。<br />残されたのは手練の武技と奇妙な「四二目の賽」。<br />蜉蝣(かげろう)という奇妙な名を名乗るこの男の元に、次々と襲い来る刺客。<br />本能のまま立ち向かう蜉蝣は、やがて背後に潜む巨大な闇と対峙する。<br />剣戟と大いなる謎が読者を魅了する長篇時代活劇。<br />●片倉出雲(かたくら・いずも)別名義で100冊以上の著作を持つ覆面作家。<br />伝奇作家・朝松健の変名との噂もある。<br />