アリスへの決別
少女アリス・リデルの生まれたままの姿を撮影していたルイス・キャロルは、その合間に不思議な未来の話をはじめる…。
暗黒の検閲社会を描く表題作をはじめ、低IQ化スパイラルが進行する日本社会の暴走を描く「リトルガールふたたび」、夢と現実の中間にある’亜夢界’を舞台に、人間と登場人物との幸福な共存を力強く謳う中篇「夢幻潜航艇」など、SF的想像力で社会通念やカルト思想の妥当性を問い直す傑作中短篇7本収録。
・アリスへの決別・リトルガールふたたび・七歩跳んだ男・地獄はここに・地球から来た男・オルダーセンの世界・夢幻潜航艇●山本弘(やまもと・ひろし)作家。
元「と学会」会長。
日本SF作家クラブ会員。
1956年京都府生まれ。
1978年『スタンピード!』で第1回奇想天外SF新人賞佳作に入選。
1987年ゲーム創作集団「グループSNE」に参加。
作家、ゲームデザイナーとしてデビュー。
2003年『神は沈黙せず』が第25回日本SF大賞の、また2007年発表の『MM9』が第29回日本SF大賞の候補作となり、2006年の『アイの物語』は第28回吉川英治文学新人賞ほか複数の賞の候補に挙がる。
2011年『去年はいい年になるだろう』で第42回星雲賞を受賞。
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