灼熱(ジェラシー)
宮古崎康介は大型ビルの企画開発部長。
安定した家庭に満足し、人妻との浮気を楽しんでいる。
いつものように人妻を見送った夜、横浜のホテルのバーで二十歳前後の可愛い女に声をかけられた。
唐突に「タクシー代を貸してほしい」というのだが……。
その一週間後、康介は刑事の訪問を受けた。
あの夜、近くの港で死んだ男の遺留品に、康介の名刺があったという。
だが、人妻との情事を、家庭や会社に知られるわけにはいかない。
焦った康介は、事件の詳細を知ろうと新聞記者との接触を試みるのだが……。
ひとりの男の転落と崩壊を描いた長篇サスペンス・ミステリ。
●斎藤澪(さいとう・みお)1944年、東京生まれ。
国学院大学文学部国文科卒業。
雑誌編集部、広告代理店勤務を経て作家活動に入る。
1981年『この子の七つのお祝いに』で第1回横溝正史賞を受賞して小説家デビュー。
『赤いランドセル』『冬かもめ心中』『花のもとにて』など著書多数。
更新中です。しばらくお待ちください。