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MEMORY

ホラー作家の失踪、酒蔵関係者の連続惨殺事件、そして九年前の奇妙な依頼。
その真相は螺旋の記憶の奥底で蠢いていた。
元刑事の探偵・槙野康平と「捜一の鉄仮面」と呼ばれる刑事・東條有紀の捜査が再び交差する本格ミステリー。
鏡探偵事務所を訪ねてきたのは九年前に奇妙な依頼を持ち込んだ女性だった。
そして新たな調査を依頼する。
「失踪した息子を探しい欲しい。
息子の失踪には前回の調査が関係している」と――。
当時の調査記録を元に調査を開始した槙野だったが、九年前の調査で訪ねた人物が二年前に塩素ガスで殺害されていたことが判明。
一方の東條は、奥多摩の山中で発見された凄惨な逆さ吊り殺人事件を追っており、報道で被害者の身元判明を知った槙野から、その被害者が九年前に調査した案件の関係者であることを教えられるのだった。
本書が出色なのは、作品世界の内側にも、そういう精査をする登場人物がいるということである。
このメタ的構造は――槙野や有紀よりも先に、その論理破綻に気づく事件関係者がいるというプロットに結実し、その結果、謎が謎を呼ぶ展開となって、見事である。
『MEMORY――螺旋の記憶――』の大胆な試みが成功だったかどうかは、読後感の爽やかさでも判定できる。
われわれは、ちょうど神秘劇の観客のように、戦慄と共にカタルシス感を持って、この恐るべき輪廻転生劇が演じられた劇場を後にするのである。
(解説より:波多野健)




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