タタール人のロザリンダはまだ「おばあちゃん」になるような年じゃない。<br />けれども娘・スルフィアは非合法の中絶手術に失敗し、孫・アミナートが産まれてしまう。<br />とたんに巻き起こる恋の争い、家族に降りかかる悲喜劇――。<br />富と幸福を求めて、ロザリンダは家族を約束の地ドイツに導くべく策をめぐらす。<br />移民、人種問題、そして人間そのものへの深い洞察が光る、女たちの物語。<br />