第六天魔王 信長
誰もが知る戦国武将・織田信長だが、その生涯のすべてがわかっているというわけではない。
歴史の陰に隠れ、謎に包まれた部分も少なからずある。
もちろん事績のかなりの部分は明らかになっているが、それは政策や合戦などに関するもので、「人間信長」についてはまだ知られざる面があるのである。
ところが、純然たる歴史学はいろいろな史料を集め、見えない部分に対して仮説を提起することはできるが、断言することはできない。
本書はそこに風穴をあけようとした。
歴史家の考えがおよばない想像力が、これまで謎とされてきた信長の人生に新たな光をあて明らかにしようとしているわけで、ここに本書の魅力があるといってよい。
そしてもうひとつ。
著者は経済人としての自らの考えを盛りこんでおり、これも歴史家の描く信長像とはちがう信長像を浮き彫りにする一員となっている。
これもたいへん魅力的なのではないか。
序文・小和田哲男(静岡大学名誉教授)
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