祈りの朝に
厭世家気取りの青年医師・貴之は、大学病院を追い出され、友人が経営する鎌倉の病院に誘われた。
友人の妹・奈津が庭で佇むところを見かけ、一目惚れしてしまう。
何とか彼女の気を引こうとする貴之。
だが、彼女は聖女のように生きとし生けるものすべてに愛を降りそそぎ、貴之を一人の特別な男として見ることはなかった。
それでも、愛を捧げ続ける貴之は、いつしか献身的な情の厚い人間へと変貌していった。
ある日、友人から奈津の結核がすでに末期にあり、余命いくばくもないことを告げられると、貴之は、奈津への思いを昇華させるためにあることを決断する……。
愛の本質を掴むために煩悶し、魂が光輝く喜びを知った青年の純愛小説。
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