懐かしいあの町へと旅し、キッチンからは母が野菜を刻む軽快なリズムが響く―あたたかな絵と、それに添えられた優しい言葉が、心を豊かにするさまざまな風景を自在に切り取り、一年の時の移ろいを描いていく。<br />絵本が導く記憶の世界は、どこまでも、終わりなく続く。<br />長年病院内をアート作品で彩る活動に携わってきた著者が、病床で読める絵本を考案。<br />外に出かけることができない患者たちを、想像の助けを借りて、記憶をめぐる小さな旅へと誘う。<br />