大正時代の日本から朝鮮半島へ。<br />そして、太平洋戦争。<br />歴史の事実を直視し、淡々とした筆致で描き出される家族の姿。<br />大正の鹿児島に生まれ、家族と支え合い成長した女性・シヅ。<br />嫁ぎ先の一家とともに朝鮮半島に渡ったシヅは、そこで終戦を迎える。<br />取り残された日本人に訪れた悲劇の数々。<br />必死に日本に引き揚げた彼女が目にした「ふるさと」の姿とは――。<br />戦争は市井の人々にどんな試練をもたらしたのか。<br />‘戦争の波紋’を日本人に深く問いかける。<br />