辿り着いたところ
2016年4月、熊本を襲ったマグニチュード7を超える地震。
海外で働く夫とは離れて暮らし、認知症を患う母の介護をしながらピアノ講師をする花音は、自宅が半壊し、しばし避難所生活を余儀なくされる。
激しい余震が続く中、以前の生活を取り戻そうと奔走する花音。
彼女は介護施設の確保、自宅の修復など難問が山積する中で、少しずつ、これまでの生活や家族のあり方を見つめ直していく。
離れて暮らす夫との関係や、介護の大変さ、そして体験者だからこそ描ける地震当時の詳細な様子が、読むものに日々の暮らしの尊さや家族の大切さを気づかせてくれる。
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