戦後間もない時代を生きた少年達の苦悩と迷いを繊細に描く短編集。<br /> ある日父が寺を開くと言い出した。<br />反発する隆は、僧侶は継がないと家を飛び出すが――。<br />少年が抱く父への複雑な思いと将来の不安を細やかに描いた「光の国へ」。<br />児童相談所で交錯する、少年たちの苦悩と現実を捉えた「ある夕べ」など、若かりし日の繊細な心情を静かな筆致で綴った珠玉の短編集。<br />