愛したくて、愛されたくて、どこまでもひたむきに生きてきた。<br />母方の親族・美和子の死後に、青白い炎を見た冬太は、神の存在を信じ、まっすぐに生きていこうともがく。<br />道楽者の父、弟を可愛がる義母、別離した生母、想いの届かない恋人――理想に足を絡めとられ、哀しみと虚しさを抱えるなか、二度死の淵を見ながらも、夢を追いかけていく青年の物語。<br />