現実のようで、どこか現実味がない。<br />摩訶不思議な短篇集。<br />新聞の片隅に見つけた一つの記事が、遠い過去の記憶を呼び起こした。<br />――『雨の映像』女の内に秘められた赤い炎に、青年は気づくことができなかった。<br />――『女の壺』風呂場の土台で見つけた赤い布きれをきっかけに、津田は過去の出来事を調べ始めた。<br />――『小さな骨壺』