母として、教師として、被害者として。<br />どんなに絶望的な事件に巻き込まれようとも、真摯に向き合い闘い続ける――。<br />繊細な心に映るありのままの世界を深く丁寧に描いた’リアル’な私小説。<br />長女を出産した朝、吹雪と寒波の中を黙々と歩いた朝、二女を出産した朝、偶然に出会った男性と挨拶を交わした最初の朝、そして、事件の被害者となった朝――。<br />始まりの「白い朝」は、いつも私を激しく揺さぶるのだった。<br />