芳醇な血の香りに惑わされたヴァンパイアたちは、次々と不可解な死を遂げていく――。<br />生まれたときから母を知らず、ただ愛を求めていた孤独な少年・榊。<br />彼の身体には、特別な’血’が流れていた。<br />ヴァンパイアである父は、その味に魅了される。<br />情欲に身を任せたとき、血の味は変化しさらに魅力的なものとなる。<br />だが、榊の血には、もっと特別な’力’が隠されていた。<br />