恐怖と絶望のなかでも、希望の灯だけは消さない好奇心に突き動かされて足を踏み入れた中国で目の当たりにした、権力体制の不正常と憂いに沈んだ日常。<br />理想と現実の間でもがき続けた彼を支えた「滅ばぬ夢」とは――。<br />1967年、青年が訪れたのは文化大革命の続く中国。<br />鬱屈した日常が繰り返されても、現地で働くことへの熱意を失わなかった彼が気づいた「滅ばぬ夢」の存在。<br />40年間の中国の変容を鮮やかに描き出した、胸に突き刺さる社会派小説。<br />