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名もない花なんてものはない

期末テストが終わった七月七日、駐輪場にとめていた自転車のスポークにアゲハの幼虫が挟まっていた。
高校二年生の千花は、隣のクラスの山崎の力を借りて、幼虫を救出する。
これをきっかけに山崎に惹かれていく千花。
作品は、千花と友だちのナオ、小夜子、そして山崎との交流を描いていく。
そして、文化祭が近づいたある日、千花は山崎から、小夜子が気になっていると告げられ、ショックのあまり学校を休んでしまう。
ひと夏の女子高生の心の動きを描いた作品。
「第14回坊っちゃん文学賞」大賞受賞。
選考会では以下のように評された。
「作者は自分の高校生の頃の間隔を思い出しながら、この作品を書いています。
自転車のスポークにアゲハの幼虫が挟まっていた、という出だしのシーンはとてもみずみずしいものです。
心の地層の様子が手に取るように見えます」「女子高生たちの友情物語。
時代を超えて共感できる。
女の子たちの繊細な感受性が描かれていた」「第14回坊っちゃん文学賞」大賞受賞作。
電子書籍として2016年×月に刊行。




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