COMIC
GAME
G動画
G写真
ラノベ
通販
いいね
Rank

澁澤龍彦の思考

澁澤の「書く=読む」という行為には、「(仏語の)純粋言語を日本語によって救い出す」(ベンヤミン「翻訳者の使命」)という運動が働いている。
そのとき、澁澤という「私(わたくし)」性はどこにあるのだろうか。
澁澤の「書く=読む」という行為は「純粋言語」を救出するとともに、澁澤という「私」性が消滅するのではないかというのが、筆者が考える澁澤におけるエクリチュール化した「私」の意味である。
このエクリチュール化した「私」は、消滅するとともに翻訳行為と同様、他者の「純粋言語」にまとわりつく「純粋思考」をもかぎりなくとりこんでいく。
そして最後には、澁澤の博覧強記の「書く=読む」という行為は、澁澤の「私」性が消滅して、エクリチュールに他者、評者(筆者)までをもまきこんでいく。
究極的にそこに浮上する澁澤の「思考」とはなにか……それを逐語訳的に翻訳・抽出していくのが本書の眼目なのである。
【目次】(第1章)サドの自然(第2章)『夢の宇宙誌』玩具・天使・アンドロギュノス・世界の終り(第3章)『エロスの解剖』(第4章)『胡桃の中の世界』




ユーザレビュー
  • 0
  • 0
  • 0



ライトノベル・小説
©LOQUY 2018-2024 AllRight Reserve.