〈ミスターJ〉は、放送作家の私が仲間と創りあげた架空のコラムニスト。<br />この正体不明の男が評判を呼んだとき、私は実在の男にその役割を振りあてた。<br />彼がこれほどの〈怪物〉に育つとは思いもよらずに。<br />深夜放送で若者の苛立ちや鬱屈を代弁してカルト的人気をえた彼は、毒舌で大衆を扇動しつつ、攻撃の矛先を意外な方向にむけ始める……。<br />情報化社会にひそむ恐怖を描く現代の都市伝説。<br />