都心の一角に私立探偵事務所を構える田島英雄は、公安委員会から拳銃の所持を許された数少ない民間人のひとりだ。<br />腕は極めつきだが、仕事のやり方は強引で荒っぽい。<br />こんど警視庁捜査一課長からひそかに依頼されたのは、密輸業者たちの上前をはねている一味の組織に囮として潜入してくれ、というものだった。<br />拳銃使用の黙認を条件に仕事を引きうけた田島は……。<br />連作痛快譚6編。<br />