大貫克平は、山と妻とどちらが大切かと聞かれて、迷わず「山」と答えるほど登山に打ち込んでいる。<br />夫の内面生活からはじき出された妻の八千代は、カジカの研究に明け暮れる曾根二郎に心をひかれていく。<br />一方、克平も美貌のデザイナー山名杏子と恋愛関係に陥るが、杏子は克平が自分の庇護者の婿であることを知る……。<br />あしたの可能性を抱きながら、今日を生きる人々を爽やかに描く。<br />