鬼無里(きなさ)が、消える……。<br />民俗学者・蓮丈那智(れんじょうなち)と助手の内藤三國(みくに)は差出人不明のメールを受け取り、かつて訪れたH村に思いを馳せる。<br />5年前、鬼の面をつけ、家々を練り歩く神事の最中、殺人事件が起きたのだった。<br />誘(いざな)われるようにふたたび向かった村では、ある女性が待っていた――。<br />著者急逝から6年、残された2編と遺志を継いで書かれた4編を収録。<br />歴史民俗ミステリ、堂々たる終幕!