崔杼は慶封と手を組み君主を弑した。<br />一旦は崔杼の専制が成ったかにみえたが、崔氏は分裂崩壊し、代わった慶氏も謀せられた。<br />脆弱不安の政情下、晏嬰は天の意志、民の声を全うしうるのか。<br />後代、司馬遷がその御者になりたいとまで敬慕した晏嬰。<br />彼の毅然たる進退の冴えは、様々な組織に生きる我々現代人にも深い感銘を与えるだろう。<br />稀代の聖人の人生の哲理を捉えた巨編、堂々の完結。<br />