乳癌と闘いながら、懸命に仕事を続ける、泣き虫先生(「雨に濡れて」)。<br />診療所を守っていた父を亡くし、寂れゆく故郷を久々に訪れた勤務医(「百日紅」)。<br />三十年間地域で頼りにされてきたクリニックを、今まさに閉じようとしている、老ドクター(「終診」)。<br />医師は患者から病気について学ぶのではなく、生き方を学ぶのだ――。<br />生命の尊厳と日夜対峙する、十人の良医たちのストーリー。<br />