少年は、ひとりぼっちだった。<br />名前はきよし。<br />どこにでもいる少年。<br />転校生。<br />言いたいことがいつも言えずに、悔しかった。<br />思ったことを何でも話せる友だちが欲しかった。<br />そんな友だちは夢の中の世界にしかいないことを知っていたけど。<br />ある年の聖夜に出会ったふしぎな「きよしこ」は少年に言った。<br />伝わるよ、きっと──。<br />大切なことを言えなかったすべての人に捧げたい珠玉の少年小説。<br />