霧の町、軽井沢。<br />航空会社をリストラされた岳夫は、父親が遺した古い別荘で一人暮らすため、東京から越してきた。<br />自由と不安の間に揺れる彼の新生活は、次々と立ち現れる女たちに翻弄される。<br />誘いをかけてくる人妻、知的な女性獣医、ワケありらしい小料理屋の女将と、その十九歳の娘――。<br />したたかで魅力的な女たちと運命に漂う男の恋愛ラプソディ。<br />『途方もなく霧は流れる』改題。<br />