梶真琴(かじまこと)が、喫茶店で耳にした不可解な会話。<br />それは、保険外交員風の男が老婦人に契約書のサインを求めている光景だった。<br />男は、死んだことに気づかぬ人間を説得する「死神」だと宣(のたま)う。<br />漫画家志望で引きこもりの梶は、なかば強引に死神業を手伝わされることに。<br />最期を迎えた人々を問答無用であの世へ送る、空前絶後、死神お仕事小説! ――あなたは、死んでいないと言い切れますか?