私の髪を憮でる、その指で、その腕で、彼女のことを抱くのですか―出会った日から22歳の今日まで、ミヤコは彼だけをみつめ続けてきた。<br />そんなある日、偶然ひき合わせた親友が、一瞬にしてふたりの歳月を飛び越えて……。<br />きっと、だれの心の底にも沈んでいる、冷たい恋の化石を胸に、何も言えず、ただみつめるだけのせつない愛。<br />ひそやかな片想いのゆくえを描くラヴ・ストーリー。<br />