キリスト教作家の勝呂は自作の授賞式で、招待客の後ろに醜く卑しい顔をした、自分に酷似した男が立っているのに気が付いた。<br />同じ頃、勝呂が歌舞伎町の覗き部屋や六本木のSMクラブに出入りしている、という醜聞（スキヤンダル）が流れる。<br />この醜聞（スキヤンダル）を執拗に追うルポ・ライターに悩まされながら、もう一人の〈自分〉を探す勝呂が見たのは……。<br />仮面（マスク）を外したキリスト教作家の心奥を鋭く抉った衝撃の長編。<br />
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