19歳の山下スミトは演劇塾で学ぶため、船に乗って北を目指す。<br />辿り着いたその先は【谷】と呼ばれ、俳優や脚本家を目指す若者たちが自給自足の共同生活を営んでいた。<br />苛酷な肉体労働、【先生】との軋轢、そして地元の女性と同期との間で揺れ動く思い。<br />気鋭作家が自らの原点と初めて向き合い、記憶の痛みに貫かれながら綴った渾身作!