菊池忠紘は二十四歳のとき、転勤先の博多で、ひとまわりも年上の人妻幸子と大恋愛、不倫の末、駆け落ち結婚した。<br />それから十年、子供たちを連れ、酒屋を営む実家で両親たちと同居することになったのだが──。<br />嫁姑の確執、祖母の介護問題、財産争い、妹の玉の輿結婚話など、総勢九名の菊池家でつぎつぎ起こるドタバタ騒動。<br />笑いあり涙ありの人間模様を、スルドク描く大家族小説。<br />