昭和九年冬、スランプの末、突如行方をくらました超売れっ子作家・江戸川乱歩。<br />時に四十歳。<br />謎の空白の時を追いながら、乱歩の奇想天外な新しき怪奇を照らす。<br />知的遊戯をまじえ、謎の日々を推理。<br />乱歩以上に乱歩らしく濃密で怪しい作中作を織り込み、昭和初期の時代の匂いをリアルに描いた第7回山本周五郎賞受賞作。<br />