新任看護婦の規子が偶然、耳にした言葉は「無脳症児」──。<br />病院の「特別病棟」で密かに進行していた、恐るべき計画とは何か? 真相を追う規子の周囲に、忍び寄る魔の手……。<br />医療技術の最先端「臓器移植」をテーマに、医学の狂気と人間の心に潜む‘闇’を描いた、サスペンス長編。<br />現役医師としてのヒューマンな視線、山本周五郎賞作家の脂の乗り切った筆致が冴える、感動の名作。<br />