貧しさにあえぎながらも、一途に恋心を守り抜いた樋口一葉。<br />燃えるような愛憎を作品に注ぎ込んだ与謝野晶子。<br />〈俳人〉と〈主婦〉、二つの己に引き裂かれた杉田久女……。<br />女性の地位が低かった時代、明治生まれの作家たちは創作への情熱と、愛や生活の狭間でもがき続けていた――。<br />恋愛小説の名手がたおやかに語る、五人の女性文学者の作品と生涯とは。<br />『続 田辺聖子の古典まんだら』改題。<br />